「ガラス製の水槽だと、重くて水を換えるのが大変なので、プラスチック製の衣装ボックスを水槽代わりにしている飼い主さんも多いですよ。甲羅を干すための陸地も、うちは最初のころは家にあった器をひっくり返して代用していました」
最初からすべてを揃えなくても、必要に応じて買い足したり、他のもので代用するのも可能だという。また、あめちさんは亀を保護したが、ペットショップでは1000円から4000円と、手ごろな価格帯で購入できる。亀用のエサは、100グラム程度あれば1カ月から2カ月もつ。月1000円以内には収まる金額だ。
真夏に拾った亀
正直、爬虫類は苦手だったと言うあめちさん。2022年8月末、炎天下の福岡を夫と歩いていると、アスファルトの上に奇妙な岩を見つけた。よく見ると少しずつ動いている。のぞいてみると、真っ白に干からびかけた亀だった。
「車通りが多いところだし、危ないと思って、とりあえず水を張ったビニール袋に亀を入れて持ち帰ったんです」
近くには池も沼もない。もしかしたらどこかで飼われていた亀が逃げ出したのかもしれないと、あめちさんは警察に通報する。亀の種類はわからなかったが、Googleレンズで写すと「クサガメ」と表示された。
「警察の方に伝えたら、クサガメは外来種なので、池に放すわけにはいかないって。3カ月飼い主が現れなかったら、そのまま引き取るか、保健所に連れていくかどちらかだと言われました。保健所ってことは、たぶん殺処分になるんですよね。それはかわいそうだと思って、しばらくはうちで飼い主を探すことにしたんです」
そのときすでに、あめちさん宅には猫のモナちゃんがいたので、念のため居住空間を分けて飼育することに。亀の飼育方法は、モナちゃんのインスタグラムやXアカウントを使って、フォロワーに教えてもらったという。
「最初は亀のお腹の模様が怖かったんです。でも、世話をしているうちに愛着がわいて、かわいく思えるようになりましたね。水に入れてやると、手足を器用に動かして泳ぐんです。それがなんだかたまらなくコミカルで」


















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