アコーディア・ゴルフ内紛の陰に、ライバル・PGMによる統合計画

両社の保有コースを合計しても、約2400といわれる国内コースの1割強でしかない。ただ、3位以下との差は大きく、下位には破綻寸前のゴルフ場も少なくない。圧倒的な強者となり、プレー料金の下落傾向に歯止めをかけることも狙いだ。

何より、めぼしいゴルフ場運営会社の破綻がほぼ一巡してしまった今、両社ともこれまでの手法で成長することは難しい。2強が経営統合すれば、トップラインの引き上げはともかく、コスト削減と節税効果により、一定の利益増加シナリオは描ける。両社の株主の損得は統合比率次第だが、インベストメントバンカーの神田社長が、投資家に成長性をアピールするにはうってつけだ。


太平洋ク争奪にも飛び火

今後、PGMはアコーディアに対し、持ち株会社による経営統合を提案するとみられる。高いプレミアムを必要とするTOBでは、買収後の経営を圧迫することになるからだ。

経営統合となれば、株主総会で議決権の3分の2以上の賛成を得る特別決議を必要とするが、平和が議決権の8割を握っているPGMは総会決議不要の略式株式交換で可能。よほど不利な統合条件とならないかぎり、大きな障害はない。

問題はアコーディア側となる。アコーディアの株主構成は個人が3割強で、残り7割弱が法人。昨年2月にGSが保有していた全株式44・88%分を公募・売り出しで放出した。このとき、機関投資家にはめ込んだのが神田氏といわれている。3分の2のハードルは低くはないが、機関投資家へのアクセスを持つ神田氏ならばクリアできるかもしれない。

いずれにせよ、PGMが経営統合を諮るのは、竹生社長からアコーディアの経営権を奪ってから。

まずは、竹生社長派とオリンピア&秋本専務連合の争いの行方に注目が集まる。先制攻撃を受けて、劣勢に立たされたかに見える竹生社長派が踏みとどまれば、6月28日の株主総会で、経営権を懸けたプロクシーファイト(委任状争奪合戦)で決着をつけることになる。

この騒動は、名門ゴルフ場の争奪戦にも飛び火しそうだ。

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