大阪万博の展示品はこのあと、どこへ行くのか? 熱狂も冷めやらぬなか、パビリオンや設備の移設先が続々と決定、その背景

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永山祐子が設計をした「ウーマンズ パビリオンin collaboration with Cartier」の麻の葉紋様とアラベスクを融合した立体格子組子ファサードは、大阪・関西万博がドバイに続く2度目の万博。会期中はここでジェンダーなどに関する多くのトークイベントが開催された。2年後には横浜のGREEN x EXPOでさらに再利用されるとあって取り壊しも真っ先に行われるようだ(写真:有限会社永山祐子建築設計)
パナソニックの家電製品の廃材を集めて作られたパナソニック館の外観を特徴付けていたのが永山がバタフライと命名した1400個の「∞」の字の形をした金属の輪。この輪を再成形できる工場を発見したことでGREEN x EXPO東邦レオSTUDIO(仮)への転用の可能性が一気に広がったと永山は語る(写真:有限会社永山祐子建築設計)

パビリオンから全国へ。そこかしこで展示品の移設も

パビリオンだけでなく、展示品の中にも、移設され万博後も見られるものがいくつかある。

イタリア館ではほぼ毎週、同国の異なる州を紹介する展示を行っていたが、7月7日から1週間行われたモリーゼ州の展示ではプレミアータ・フォンドリア・マリネッリ社の職人が「イタリアと日本の友好」や「人類の平和」、「未来への希望」を願って制作した鐘が展示された。1週間の展示後、この鐘は大阪市中央区のカトリック玉造教会に移設済みだ。

このほか、石黒浩によるシグネチャーパビリオン「いのちの未来」に展示されていた7体のアンドロイドは京都府のけいはんなオープンイノベーションセンターに、よしもとwaraii mirai館のMASARU OZAKI作の全長4mの巨大なネギの作品「問いかけられるネギ」はネギの名産地の群馬県下仁田町に、大阪ヘルスケアパビリオンに展示されていたiPS細胞で作った「心筋シート」の映像や心臓の模型、パネル展示などは大阪市内の最先端の医療拠点、中之島クロスに12月末までに移設をし展示を始める、という。

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