「3歳からメイク」「親も一緒に楽しめる仕様に」 急成長する《キッズコスメ市場》を背景に、いま化粧品業界に起きている"異変"

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キッズコスメ
子ども用品店だけでなく、雑貨店やスーパーなどにも売り場が拡大している「キッズコスメ」(編集部撮影)

キラキラときらめくパッケージのアイシャドウや、カラーバリエーションが豊富なリップやネイルなど、大人顔負けのラインナップが目を引く「キッズコスメ」。

キッズコスメ市場は現在、化粧品業界の中でも特に注目の成長分野である。東証スタンダード上場の化粧品雑貨企業「粧美堂」も、その追い風を受けている企業の1つだ。

1948年創業の同社は、戦後復興期から化粧道具を扱い続けてきた老舗企業。創業者の寺田正次が「戦後の日本は豊かになり、装飾品が必要になる」との信念から、大阪で装飾品卸商として事業をスタートした。

自転車で大阪八尾地区の工場から化粧道具を仕入れ、汽車で東京の問屋に卸すという地道な商売が同社の原点となっている。

同社は9月26日に2025年9月期の業績予想を上方修正し、連結経常利益は従来予想の11.5億円から13.7億円へと19.1%引き上げられた。増益率は18.9%増から41.7%増へと大幅に拡大し、14期ぶりの過去最高益更新となる見込みだ。

【写真を見る】「これが子ども向け…?」クオリティが高すぎる《「3COINS」や「セリア」のキッズコスメ》の中身(15枚)

使用開始年齢も「3歳頃から」と低年齢化

その背景には、前述のとおりキッズコスメ市場の急成長がある。同社の担当者によると、キッズコスメの売り上げは毎月、昨対比を超える伸びを記録しており、この勢いは今後も続くとみられる。

キッズコスメ
子ども用品売り場に陳列されているキッズコスメ(筆者撮影)
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