東洋経済オンラインとは
ライフ #だから、ひとり暮らし

50歳で早期退職し起業、彼女の人生観を変えた「ひとり暮らし」。《60歳からは新しいステージへ》「私はいつも幸せ」と答えられる暮らしがしたい

10分で読める
  • 蜂谷 智子 ライター・編集者 編集プロダクションAsuamu主宰
2/6 PAGES
3/6 PAGES

この家で感じた“心地よさ”は仕事人間だったヨシダさんを少しずつ方向転換させた。それが後に50歳で会社を辞めて独立するという選択にも、つながっていく。

入浴は、質の良い睡眠にも大切なプロセス。今も入浴グッズにはこだわっていて、せっけんを手作りしている(写真:ヨシダさん提供)

心の底から「眠りたい」と思った日

家を買ったことの他にも、ヨシダさんの人生観に影響を与えた出来事がある。それが母の介護だ。

40代前半のとき、母が倒れた。父母が暮らす実家に通いながら、病院の送迎や付き添いを続ける日々が始まった。ちょうどその頃、会社では新規事業のリーダーを任されていた。週のうち3日は実家で病院への付き添いや介護をし、4日は仕事に打ち込んだ。

「当時はとにかく時間に追われていて、いつも寝不足。ちゃんと眠った記憶がないくらいでした。母の介護と仕事、父のこと、全部抱え込んでいて、削れるのは自分の睡眠しかなかったんです。『何よりも眠りたい』って、そのときは心から思っていました」

介護は数年に及び、次第に心身が限界に近づいていった。仕事を休まなければならない日が続き、罪悪感に苛まれる日もあった。

「実は一度退職届を出すところまで、追い詰められていました。でも受け取ってもらえず、その後2週間程で母が旅立ちました。だから私は”介護離職未遂”なんです」

父母と祖母、幼い日のヨシダさん(撮影:今井康一)

母亡き後、心には穴があいたままだった。時間はできたが、何をしても気持ちが晴れず、眠りたいのに眠れない日が続いた。そんなとき、ふと蘇ったのが幼いころの布団の記憶だ。

4/6 PAGES
5/6 PAGES
6/6 PAGES

こちらの記事もおすすめ

あなたにおすすめ

ライフ

人気記事 HOT

※過去1週間以内の記事が対象