「批判してた人、どこいった?」 前評判は最悪だった「大阪・関西万博」が、結局"大成功で終わった"ワケ…「東京五輪」とは何が違ったのか
筆者は、万博開幕前後に旅行や出張で関西地方に行くことが何度かあったが、関西の人たちは万博に対して、開幕前からおおむね好意的に受け入れているように見えた。
全国メディアや在京メディアは東京の感覚から報道していたのだろうが、開催地やその周辺の人々との温度感はだいぶ違っていたようだ。
しかしメディアが好意的な報道をしていれば、万博はもっと成功していたとも言いがたいように見える。好意的な報道をしていたとしても、今度はメディア側が「強引に成功させようとしている」「権力に屈している」といった批判を浴びたに違いない。
メディアは「権力の監視」という役割を担っており、国家や自治体、あるいは税金が投入される事案に対しては批判的になりがちなものだ。メディアが公的権力の広報媒体のようになってしまうのも、それはそれで問題がある。
また、世の中に存在しないものを「評価しろ」と言われても無理な話だ。万博へ行く価値があるのかないのかというのは、開幕して実際に行ってみないことにはわからない。
当初の評判が悪かったことで、来訪者はいい意味で予想が裏切られて、好意的な評価をし、ポジティブな口コミを生むようになったのではないかと思う。

「ジャングリア沖縄」は前評判が高かったが…
実際に、開幕直後から「言われるほど悪くなかった」「行ってから批判すべき」といった来訪者の口コミはよく目にするようになっていた。
筆者も開幕1カ月後の5月中旬に現地を訪れたが、上記の口コミと同様の感想を持った。この時期はすでに混雑していたが、不快なほどではなかったし、一定時間待てばパビリオンにも入れて、体験価値は高かった。
筆者のまわりには、万博に何度も足を運んだ友人・知人が何人かいるが、リピートするほどの魅力は備えていたと言えるだろう。
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