柔軟剤による「香害」、香辛料、自分の汗も…疲れを加速させる"身近な化学物質"にご用心

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鼻をつまむ女性
排出ガスやシンナーだけでなく、柔軟剤や香水も「化学的ストレッサー」として疲労を誘発する原因になります(写真:ユウイチ/PIXTA)
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疲れは、仕事のプレッシャーや人間関係、寒暖差やアレルギー物質などのストレッサー(ストレスの原因)によって引き起こされます。では、ストレッサーからどうやって身を守るか?
「休養学」の提唱者で、日本リカバリー協会の代表理事である片野秀樹氏は、「ストレッサーから距離をとる(Distance)」「リセットする・リフレッシュする(Reset/Refresh)」「ストレッサーを興味に変換する(Interest)」「コントロールする(Control)」「ストレスで埋め尽くされた日常に余白をつくる(Space)」といったDRICS(ドリックス)理論に基づいて行動することが効果的だと語ります。
たとえば、アルコールや薬物、たばこのニコチンなどの化学物質がもたらすストレッサーから距離をとる(Distance)ことでも疲労を抑えることができます。その具体的な方法について、片野氏の最新著書『疲労学』より抜粋・一部編集してお届けします。

「香害」が新たな社会問題になっている

化学的ストレッサーは、公害、薬物、化学物質が与えるストレスです。

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まずは、明らかに化学物質とわかる排気ガスや農薬、有機溶剤、シンナーのにおいがするような場所から離れるのがいちばんシンプルで確実な対策となります。マスクをつけるのもディスタンスになります。

散歩やウォーキングでわざわざ幹線道路沿いを歩く人はそういないと思いますが、通勤時もできるだけ空気のよい道を選ぶのがストレス対策としては有効です。

たばこもニコチンという化学物質ですから、ホテルでは禁煙ルームや禁煙フロアを選び、街中の喫煙所は避けて通るようにします。

ただ、最近では禁煙文化が進み、東海道新幹線も完全禁煙になったり、歩きたばこ禁止条例を導入する自治体も増えたりして、以前よりあまり意識して避ける必要はなくなってきました。

代わって問題となっているのが「香害」です。 

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