「正直、ドジャースのワールドシリーズ完全勝利は望まない」 テレビマンが吐露した本音…日本のテレビが思い描く「MLB」《最高のシナリオ》

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あるいは、先発・大谷、中継ぎ・山本、抑え・佐々木の日本人投手リレーでチャンピオンになること。昨年の初制覇と同等レベルの盛り上がりを生むためには、ドジャースの勝利だけでなく、日本人3人、特に大谷選手の投打二刀流にわたる活躍が必須とみられています。

メディアの中でもテレビ業界の難しさは、いつのどの試合から放送するのか。ドジャースがワールドシリーズに進出した場合は当然として、その前のリーグチャンピオンシップシリーズはどうするのか。さらにその前のディビジョンシリーズはどうするのか。

また、午前から昼にかけての生放送だけでなく、ゴールデンタイムのレギュラー番組を休止して夜の再放送も行うのか。NHKと民放各局が持ち回りで放送しているため、権利のある局がどんな編成判断をくだすのか、まだ明らかになっていません。

ただ、筆者が取材したテレビマンの中に、「数字だけを考えたら、どの局もドジャースの試合はワイルドカードシリーズから全試合を放送したいし、夜の再放送もやりたいだろう」「でも試合数や勝ち上がりがわからないため、各所への調整や権利などの問題で現実的には難しい」などと話す人がいました。

さらに踏み込んで「今年のポストシーズンはほぼNHKの放送になると思うが、昨年のフジみたいなやり方はしないのでは」とも話していましたが、ドジャースの勝ち上がりなど不確定要素が大きいため、はっきりとしたことは言いづらいようです。

「WBC」につながるストーリーへの懸念

気になるのは、今年もワールドシリーズと日本シリーズのスケジュールがまったく同じであること。「日中も夜も野球で盛り上がる」というポジティブなムードになるのか。それとも、「一日中、野球ばかり放送・報道するな」というネガティブなムードも生まれるのか。

ここでもドジャースの勝ち上がりと、それにともなうメディアの扱いに左右されることは間違いないでしょう。

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