「店長年収最大2000万円制度」で話題のトリドール、執念込めた『丸亀製麺』のスピリット体感施設オープンで香川県民との"雪解け"が進行中?

人気うどんチェーン「丸亀製麺」を擁するトリドールホールディングスが発表した、「店長年収最大2000万円」という異例の制度に注目が集まっている。
そこで筆者は、なぜこのような制度が生まれたのか、その背景にあるトリドールの新スローガン「心的資本経営」の内容を紐解きながら解説してきた。
今回は、このスローガンとも大いに関係するであろう、近年のトリドールのさまざまな動きについて見ていきたい。
「地元への地域貢献」を掲げるも、その実情は…
トリドールの公式ホームページに記載されている「心的資本経営」の説明文を見ていて気になったのが、次に示す説明文。
特に着目したいのは、「お店の地元への地域貢献」というところだ。実は、ここでいう「地元」でトリドールがもっとも力を入れて貢献しようとしているのが香川県との関係、特に主力ブランド「丸亀製麺」の名前にある「丸亀」である。丸亀は香川県第二の都市で、うどんの名店も多く立地する、まさに「うどんのメッカ」的存在だ。

いま「地域貢献」といったが、2010年代ぐらいまで、丸亀と丸亀製麺の関係性は「最悪」という一言がふさわしいものだった。そもそも、丸亀製麺(およびトリドール)は兵庫県の加古川市発祥であり、香川県とはほとんど何の関係もない(創業者の父親が香川県の坂出にルーツがあるとされている。だったら「坂出製麺では?」と思うが)。
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