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「店長年収最大2000万円制度」で話題のトリドール、執念込めた『丸亀製麺』のスピリット体感施設オープンで香川県民との"雪解け"が進行中?

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  • 谷頭 和希 都市ジャーナリスト・チェーンストア研究家
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中も見せてもらったのだが、驚くのは、もはや「執念」とさえいえる、その作り込みだ。店内は昔ながらのうどん店が模してあって、製麺所の横にうどんを食べることができるスペースがある。

店舗の中は昔ながらの製麺所が表現されている(筆者撮影)

香川では、製麺所がうどん店を併設する場合が多く、そのスタイルに則っている。しかも、そこに置いてある調理場の器具は、「エイジング」という、テーマパークなどでよく用いられる経年加工の技術が施してある。さらに、家具なども昭和時代の家具を置いている。あえて、古くからの製麺所を演出するためにそうしているのだ。

もはや、ここは讃岐うどんのテーマパークといってもよい。そして、そんなテーマパークが「丸亀製麺」の「丸亀」たる所以を仮構する。

エイジング加工が施された店内の設備。細かい(筆者撮影)

そんな演出の底には、丸亀製麺が持ち続けた「丸亀」、「香川」という地域に溶け込みたい、という執念とさえいえるような気持ちが伝わってくる。生半可な気持ちではない。

「心の本店」に至るまでの軌跡

「生半可ではない」と書いたが、「心の本店」を作るまでの道のりもかなり長い。その道のりにも、丸亀製麺とトリドールの執念を感じる。

実は、心の本店開店の背景には、明確な「そろばん勘定」がある。

トリドールは「企業版ふるさと納税」を使って、丸亀市に多額の納税を行っているのだ。企業版ふるさと納税とは、読んで字の如く、企業が行うふるさと納税のこと。企業の所在地の自治体ではなく、別の地方に納税を行うことである。

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【島への移住者が増えたことで…】

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