『丸亀製麺』のトリドール、「店長年収最大2000万円」異例の"神制度"誕生のナゼ 背景にある「心的資本経営」を紐解くなかで見えてきた狙いとは

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丸亀製麵 トリドール
「丸亀製麺」を運営するトリドールホールディングス。近年の取り組みを追っていこう(筆者撮影)

丸亀製麺を運営するトリドールホールディングスが「店長年収最大2000万円」という制度を発表し、話題を呼んでいる。

これは、店長を務める店舗の実績に応じて年収額が変動する仕組みで、その最大値が2000万円ということだ。外食チェーンでこれほど高い報酬額を(上限とはいえ)設定するのは異例のことである。

では、なぜトリドールはこのような制度を作ったのだろうか。その背景には、トリドールが現在進める「心的資本経営」というスローガンが影響している。近年のトリドールの動きを見つつ、この事情を解説する。

2028年度には300人の「年収2000万円店長」が!?

まずはこの「年収2000万円」という制度について説明したい。

このたび、丸亀製麺では店長の業務を大幅に刷新するという。これまで行っていたオペレーション業務の一部を一般の社員に任せ、店長は顧客満足度と従業員満足度を上げる業務に集中することになる。

後にも説明するが、その満足度は「ハピネススコア」という指標ではかられ、その数値が報酬額に影響する、というものだ。その最高ランクが「年収2000万円」で、2028年度までに全国で300人、このランクに位置する人を作る見込みだという。

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