いよいよ最終日を迎える大阪万博。完全予約制の高いハードルが出足を鈍らせるも会期中に改善、パビリオン側も独自の工夫を重ねた結果
万博の総来場者数は関係者を含めてなんとか当初の目標数を達成しそうという数だが、9月12日以降は連日平日であっても来場者が22万人超えとなっており、交通網的も逼迫した状態だった。
そう考えると開幕直後の出足の悪さがつくづくもったいない。
この出足の鈍さは、メディアやネットでの悪評に加え、来場する際、まだ万博がどんな様子かもわからない初めての来訪者にも、Webで個人情報の登録に加え、来場時間や来場方法まで事前指定を迫ったり、何度かにわたるパビリオン来場予約の抽選があったりと、判断しなければならない要素があまりにも多いWeb予約システムの問題もある。
全体がどういう流れか把握できないまま、ステップバイステップで延々に確認や判断を迫られる予約サイトの設計は、途中で諦める人をたくさん生んでいたはずだ。
だが、出足の鈍さにはもう1つ原因があったと思われる。入場方法を電車で来る人は東ゲート入場、それ以外の人は西ゲート入場と入場方法まであまりにも厳しく管理しようとしたことだ。
使い勝手の悪い「KANSAI MaaS」
電車の混雑を避けるためバス利用を促そうとしていた協会だが、万博会場に向かうバスも完全予約制で「KANSAI MaaS」という、かなり使い勝手の悪いスマートフォンアプリでの予約が必須となっており、申し込みのハードルが高かったのだ。
結局、多くの人はシンプルな電車来場を選ぶ人が多く、東ゲートが満杯でも西ゲートはガラガラという状態が長く続いた。
予約システムで、東ゲートの予約状況が満杯な様子だけ見て、来場を諦めていた人も少なからずいたはずだ。


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