アムステルダムは、なぜ音楽の中心地なのか 日本の音楽にも注目が集まっている

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――そういった場所で、日本はどう見られているのでしょうか。

日本は非常に注目されていると思います。毎年複数の日本人アーティストがイベントに招かれて出演していますし、今年は会議やセミナーで初音ミクに関する言及もありました。世界の目は間違いなく日本を見ていると思います。

日本のほうが世界を見ていない

ただ、残念ながら日本の方がこちらを見ていない。仕事として来ているのは、私の知る限りでは、大手レコード会社のうち数社程度ではないでしょうか。

サッカーで例えるなら、ワールドカップが開催されれば、サッカー業界の大規模な会議も開催され、世界中から関係者が集まります。そこでは日本人選手やJリーグに関することも議題に上るでしょう。それなのに、日本サッカー協会やJリーグの人は来ていない、ということを想像してください。アーティストの個別の作品は注目されていますが、ビジネスの場では置いていかれています。

大手企業がスポンサーにつき、ビジネスマン向けのセミナーや会議も多数行われる

――日本では音楽業界は斜陽産業と言われています。それとは、ADEの現状とは対照的ですね。

オランダは、合理的ゆえに非常にオープンな国です。自分達の得になるのなら、とりあえず話を聞いてくれる。大企業でなくてもいい、個人でも何か面白いアイデアがあればまずは自分から積極的に連絡を取ってみればいいのが実状です。

実際、中南米や中東の人たちは遠慮なくADEに問い合わせをするし、主催者側もしっかり対応している。私は、その手助けをするために、オランダに移住したのです。音楽に限らず、海外に進出したい日本の企業やクリエーターの手助けを今後やりたいと考えています。

カルロス矢吹 作家

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かるろすやぶき

作家。宮崎県生まれ。大学在学中よりグラストンベリーなど海外の音楽フェスティバルで働き始める。日本と海外を往復しながら、週刊誌記事の執筆やラジオ、テレビなどの構成を開始する。コンサートや美術展のプロデュースやCDの編集なども行う。著書に『アムステルダム〜芸術の街を歩く〜』など多数

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