音楽家が「ホームドア」を開発するとこうなる 「新発想」で高コストと重量の問題を解消!

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扉部分にバーを使い、互い違いにすることで本体の厚みも薄くした新型ホームドア(撮影:梅谷秀司)

都市部の駅を中心に設置が進むホームドア。線路への転落や列車との接触など、ホーム上の事故を防ぐ有効な「切り札」だが、さらなる普及に向けては設置費用の高さなどネックも多い。

これらの課題を解決しようと近年はさまざまな新型が開発されているが、ちょっと意外に思える企業からも新型が登場した。列車の運転シミュレーターや発車メロディなどで鉄道ファンにはおなじみの「あの会社」だ。

課題山積でホームドアの普及進まず

国土交通省の資料によると、2015年3月末時点での全国のホームドア設置駅数は615駅。地下鉄など都市部の鉄道を中心に普及が進み、10年前の273駅に比べると倍以上に増えた。例えば東京メトロは全線179駅のうち、約47%にあたる84駅にホームドアが整備されている。JR山手線も、今年3月の時点で全29駅中18駅に設置済みだ。

山手線の駅に設置されている一般的なホームドア(可動式ホーム柵)

だが、さらなるホームドアの普及には、重い装置をホームに設置するための補強工事などを含め、1駅あたり数億~10数億円といわれる費用がネックとなる。

また、乗り入れなどによってドアの位置が異なる車両が混在する路線の場合、従来のホームドアでは対応できないことも課題だ。

近年はこれらの課題への対応として、国交省による技術開発への支援を受けた新型ホームドアの試験や導入が各地で行われている。特に注目を集めているのは、ドアの代わりにワイヤーやバー(棒)を昇降させるタイプだ。

2013〜14年にかけて相鉄いずみ野線弥生台駅(横浜市)で、高見沢サイバネティックスが開発した「昇降バー式」、東急田園都市線つきみ野駅(神奈川県大和市)で日本信号が開発した、ワイヤーを使う「昇降スクリーン式」の実証試験が行われた。

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