ついに東急電鉄も「ホームドア」本格設置へ 消える「多扉車」、ラッシュ緩和の役目終える
東急電鉄は1月9日に発表したプレスリリースにて、東横線、田園都市線、大井町線の全64駅に「ホームドア」を設置すると発表した。整備目標は2020年度。世田谷線、こどもの国線を除く同社のすべての駅にホームドア、もしくはホーム安全柵が完備される。
「輸送障害の約8割を占める列車との接触事故を防止し、運行が長時間にわたって止まることのない、より安定した鉄道ネットワークを目指す」と、東急は説明している。
一方、この計画の決定により、田園都市線で運用されている「6扉車」45両は全廃となる。ホームドアは、電車の扉と位置を合わせて設置する必要がある。田園都市線のように、列車によって扉の位置が異なる路線向けの機種も開発途上にあるが、コスト高なども見込まれ、現状では導入を計画しにくい。
現在の日本では、一部を除きJRでも私鉄でも、車両の全長は1両20メートルが基本。そして通勤通学輸送向けの電車は、片側に乗降扉が1両につき4ヵ所設けられている(4扉車)のが一般的だ。
これに対し、ラッシュ対策として片側の扉を5ヵ所ないし6ヵ所に増やした車両が、主に首都圏の混雑が激しい路線に投入された事例もある。こうした車両は「多扉車」とも言われる。
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