「高市早苗新総裁」で週明けの日本株は最高値更新も、"小泉進次郎勝利"を織り込んでいた市場にとっては想定外の事態に

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今回の結果は小泉進次郎農相の勝利を見込んでいた市場にとって想定外となった。週明けの金融市場では金利上昇、円安圧力となる一方、日本株にとってはポジティブに受け止められそうだ。

みずほ証券の松尾勇佑シニアマーケットエコノミストは、財政リスクから超長期債は売られやすいと予想。「ドル・円は150円を目指し、日本株は最高値更新」もあり得るとみる。日銀による10月利上げは困難とみられてもおかしくない一方、過度に利上げに否定的なら円安が進み、利上げの必要性を高めるとも語った。

財政健全化に向けては、純債務残高の対国内総生産(GDP)比が緩やかに低下する財政運営を目指す。政府が指標の一つとしている債務残高から政府保有の金融資産を差し引いたもので、より柔軟な財政支出を可能とする。

明治安田総合研究所の小玉祐一フェローチーフエコノミストは、総裁選で消費減税の主張を封印するなど、「財政健全化が置き去りにされることはない」と指摘。金融政策に関しては、リフレ派的だが、インフレ抑制が求められる中での利上げけん制は矛盾を抱えることになり、「極端なことは言えないだろう」と語った。 

連立

今回の総裁選は、衆参両院で与党が過半割れするなど、自民党にとって平時ではない状況下で行われた。政策推進には野党との調整が不可欠で、党内をまとめるだけにとどまらないリーダーシップが求められることになる。

新総裁選出時の高市氏(4日、都内)Photographer: Toru Hanai/Bloomberg
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