模倣の経営学 井上達彦著

模倣の経営学 井上達彦著

ヤマト運輸、セブン‐イレブン、トヨタ自動車に共通性がある。いずれもビジネス発展の礎は、摸倣を手掛かりにしたビジネスモデルだった──。

ヤマト運輸の宅配便アイデア、セブン‐イレブンという小売店業態、トヨタ生産方式のスーパーマーケット型仕入れ、これらにはいずれも「手本」があったことは、先人研究者によってその事実が明らかにされている。模倣する力が糧になって、独自性を追求できた。つまり、本質的に優れた経営手法は時代を超え、業界を超えて、大なり小なり伝承され、発展していく。手本を超える事業にするための先行例のモデリングこそが大切なのだ。

本書にはほかの事例もいくつも収録されているが、いずれもその担い手の天才的なひらめきや勘、加えて実現するための飽くなき追求心なしには語れないようだ。となれば、本書は、「模倣の経営」を大成させるのもたやすくないことを他方で教えている。

日経BP社 1890円

  

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集中連載「日立 踊り場の先へ」<br>世界で戦える組織へ

成長を確実にする組織の根幹を成すのが、研究開発と人事である。研究開発体制は2015年4月、各研究所に横串を通し、顧客起点の組織に生まれ変わらせた。人事制度もグローバル化がほぼ完了。踊り場から飛躍へ、日立の地固めの様相を追う。