「コラボ企画では、ケーキやお茶など『異なる分野の知見、技術を揚げるドーナツにどこまで生かせるか』がカギとなります。専門家同士のバイブレーション、掛け算で生まれる新しい味とクオリティへの期待もありました」と、運営会社の株式会社ダスキン ミスタードーナツ事業本部 企画開発本部 巖(いわお)美里さんは説明する。
こうしてはじまった「ミスドミーツ」第1弾のコラボ相手は、祇園辻利だった。色素・香料などは一切使用しないことを条件に、同社の看板である「石臼挽きの宇治一番摘み抹茶」の使用が許された。抹茶の使い方については、長い時間をかけて解説があったという。
ちなみに、それ以前も、ハローキティやカルピスなどとのコラボをしたことはあったそうだ。しかし、有名ブランドやパティシエと組み、商品開発からはじめたのは「ミスドミーツ」がはじめてだった。

相手選びは至難のワザ
ところで、コラボ相手はどうやって選んでいるのだろうか。尋ねてみると、最初の「ミスドミーツ」のテーマ、
「さまざまな企業・素材と出会い、新しい商品を通じてたくさんのお客様に出会う。お客様にも、さまざまな商品や素材、企業と出会い、最高のおいしさ、価値とワクワクする気持ちを提供する(中略)」
に沿っているという。
それ以外、特に基準は設けておらず、毎回さまざまな議論があるそうだ。ただ、よくよく聞くと大きく4つの基準があった。

1.「その分野で最高基準の素材や技術を持ったブランド」であること
2.1000店舗近くのチェーン店分を賄える原材料供給力があること
3.店舗手づくりでも、「しっかり再現性が担保できる」技術移転が可能であること
4.ネームバリューだけでなく「お客様の喜びにつながる」価値提供ができること
そのすべてを賄うブランドは多くはない。商品開発部では、季節のトレンド、人気の素材、キャラクターなどについて、常に情報収集に努めている。
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