改革の2つ目は、2017年11月にはじまった「ミスドゴハン」だ。それ以前、1992年から飲茶は提供していたが、専用設備が必要なため6割ほどの店舗にしかおけず、「ミスドはおやつ時間に利用する」イメージが根強かった。
そこで、「朝食や軽食など、食事も楽しめる」ことをしっかり伝え、全時間帯での来店を促そうと開発されたのだ。
今はメニューから消えているが、この時期、ピザやパスタも導入されていた。最近では、ホットドッグに近い「ザクもちドッグ」というシリーズも誕生している。
キッチンレス店舗で変化に対応しやすく
店舗構造にも改革がなされた。1990年代からごく一部に存在していたキッチンレス店舗を増設したのだ。それまで、ドーナツを製造するため店舗にはキッチン設備があることが基本だったのだが、それにはある程度の広さが必要で、出店場所が限定されてしまっていた。
しかし2017年から、キッチンの設置が難しい店は、品質を担保できる距離にある店舗からドーナツを配送することに。この施策によって、人通りの多い駅ナカなどにも出店が可能になっていった。
立地戦略は難しい。もともと良い立地だったとしても、20年、30年と経つなかで街そのものが変化し、人の流れも変わる。長く愛されてきたミスタードーナツだからこそ、ぶつかった壁だったと言えるだろう。そして、工夫によってそれを克服していったのだ。
2016年から順次はじまった3つの改革が功を奏し、ミスタードーナツの業績は、2020年から回復傾向に転じた。ちょうどコロナ禍も訪れたが、2021年、「客がドーナツをショーケースから自分でとる」スタイルとなっていた店舗のショーケースに扉をつけるなど、いち早く安全対策を実施。そのことからテイクアウト客が伸び、2022年以降、さらに業績を伸ばしている。



















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