他の施設にはない独自の強みとは? 「東京ジャイアンツタウン」開発の経緯と現状

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「集客のためにさまざまな工夫を凝らしているのが功を奏してか、ご好評をいただいています。居心地の良さが、リピーターの獲得につながっているんじゃないかと。例えば内野の座席は4列なのですが、選手のプレーが近くで見られて臨場感がありますし、レフトの外野席は芝生なのでレジャーシートを敷いてのんびり観戦できます。『メジャーリーグの球場みたいですね』という声も聞かれますし、コアなファンからライトなファンまで楽しんでいただけているのかなと。

チケットのほか飲食や物販も含めた目標は高めに設定していましたが、来場者数も売上高も大きく上回っています。大変ありがたいことです」(梅崎氏)

室内練習場の特徴的な構造も好評

施設内には、ジャイアンツで活躍した歴代のレジェンドプレーヤーのパネルを装飾。また、他の球団では見られない、室内練習場の特徴的な構造も好評を博している理由だという。

「報知新聞社から提供してもらったレジェンドのパネルを各所に飾っているので、オールドファンをはじめとしたジャイアンツファンの方々に楽しんでいただけるのではないかと思います。それと、室内練習場の構造を工夫していて、投球練習や打撃練習を上から見下ろしながら見学できるんです。そういった部分も人気の秘訣です。

意識したのは、かつての多摩川グラウンドのような“選手とファンの距離の近さ”です。多摩川グラウンドでファンと交流する選手の写真が球場にも飾ってあるのですが、あの当時の写真を見ると、練習を終えた長嶋茂雄さんや王貞治さんらがファンをかき分けながら土手を登ったりしていて、とにかく選手とファンの距離が近いんです。

今はそこまでの近さの実現は難しいかもしれませんが、そういったファンの熱気を選手が間近に感じるからこそ頑張れたという部分もあると思います。多摩川グラウンドのように、『選手とファンの距離を近くに感じられる球場にしよう』という想いは強いです」(梅崎氏)

後編では、地域との関わり方の方向性や今後の展望などについて聞いている。

(画像はすべて読売巨人軍、よみうりランドによる提供)

浜田 哲男 スポーツライター

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はまだ てつお / Tetsuo Hamada

千葉県出身。専修大学経済学部を卒業後、広告業界でのマーケティングプランナー・SPプランナーおよびライター業を経て起業。プロモーショナル・マーケター認証資格取得。『ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)』の取材をはじめ、『Sportiva(スポルティーバ)』『週プレNEWS』(集英社)、『日刊SPA!』(扶桑社)など複数のスポーツ・エンタメ・ニュース系メディアで連載企画・編集・取材・執筆に携わる。『カレーの世界史』(SBビジュアル新書)など幅広いジャンルでの編集協力も多数。千葉ロッテマリーンズが誕生した1992年より、地元民として応援し続けている。Xアカウント:@buhinton

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