他の施設にはない独自の強みとは? 「東京ジャイアンツタウン」開発の経緯と現状
それと、東京ジャイアンツタウンでは『GROWINGOOD!』(「成長」を意味する「GROWING」に「GOOD」を掛け合わせた造語)というコンセプトを掲げています。成長していく街という意味なのですが、子供の遊び場や子育ての場、家族のレジャー、シニアライフ、環境教育、防災拠点など、皆さまのライフステージに寄り添える場でありたいと考えています。稲城市をはじめ、多摩地区や川崎市などにお住まいの方々にも知ってもらいたいですし、『あそこに行けば、何か面白いことをやっているよね』と思ってもらうことが理想です」(梅崎氏)
球場の売上高は想定以上
今年のゴールデンウィークには、球場に併設されているサブグラウンドを開放し、さまざまなスポーツが体験できるイベント『Dormy PARK(ドーミーパーク)』を開催。多くの家族が来場し、人工芝のサブグラウンドでキャッチボールやサッカー、バスケを楽しんでいたという(ドーミーパークは不定期開催)。
「いまの時代、キャッチボールをするスペースすらなかなか無いじゃないですか。子供たちがグラウンドを走り回ったり、大型遊具で遊んだりしてはしゃいでいる姿を見て、やっぱりこのようなイベントをやっていくべきだと再確認したんです。8月に開催した『Gタウン夏祭り』も印象的でした。盆踊りや地元のダンススクールの発表会、縁日などさまざまな出し物に7000人を超す参加者があり、あちこちで同級生同士やお父さん、お母さんが『久しぶりー』と手を振り合う、再会の輪を目にしました。ここを起点に新しいコミュニティができるのではないかと感じました」(梅崎氏)

近年は、エスコンフィールドHOKKAIDOを擁する『北海道ボールパークFビレッジ』、サッカー専用スタジアムのPEACE STADIUMを擁する『長崎スタジアムシティ』など、娯楽や飲食などの施設が集合したボールパークが続々と誕生。スタジアムへの集客にとどまらず、地域の活性化に貢献している。
「エスコンフィールドHOKKAIDOにも長崎スタジアムシティにも視察に行きましたし、メジャーリーグやマイナーリーグのスタジアムなども手分けして視察しています。参考になる部分は多いですが、模倣するだけではオリジナリティのある施設にはなりません。スタジアムを核にしてホテルや商業施設などを併設したボールパークは多いと思いますが、水族館を併設する施設はないですし、東京ジャイアンツタウン独自の魅力につなげていきます。
また、よみうりランドの一角に、ポケモン初となる常設施設である『ポケパーク カントー』(2026年春開業)を開発中ですが、それも他の施設にはない強みになると思います」(梅崎氏)
先行オープンした球場に対する評判は上々だという。
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