照明は白色?暖色?タブレットの画素数は?《子供の集中力を向上させる》ために見直したい5つのポイント
⾊だけでなく明るさも重要です。2012年にアイントホーフェン⼯科⼤学のKarin C.H.J. Smolders准教授らが32名の学⽣を対象に⾏った研究では、より⾼い照度(1000lx)が反応速度や注意⼒の向上、さらに⼼拍数を上昇させ⽣理学的に覚醒することがわかっています。鍵は時間帯に応じた使い分けです。集中⼒と睡眠の質を両⽴するためにタイマーをセットして照明を切り替えるなどの⼯夫をされてはいかがでしょうか。
椅⼦・姿勢 ―姿勢と椅⼦選び
⼦どもの集中⼒を⾼めるには、姿勢も重要です。よい姿勢は脳への⾎流を改善し、認知機能や注意⼒を⾼めます。椅子や机の⾼さを⼦どもの体格に合わせ、背筋が伸び、呼吸が深くできる姿勢を整えることが⼤切です。
2006年にノースウェスタン⼤学が70⼈を対象に⾏った研究によると、猫背座位では通常座位と⽐較して肺活量と呼気流量が有意に低下することがわかっています。
また、オックスフォード⼤学が12,688⼈を対象に⾏った30年間におよぶ追跡研究では、肺機能と認知機能との間に関連があることが報告されています。つまり、猫背は肺を圧迫し脳への酸素供給を妨げ、認知機能に悪影響を及ぼすということです。机・椅⼦が体格に合わないと不⾃然な姿勢となり、猫背になりやすいので注意が必要です。
ではどのような机や椅⼦が適しているのでしょうか。2024年、台北市⽴⼤学のHsiu-Feng Chen⽒らによる最適な(座⾯奥⾏×背もたれ⾼さ)を測る実験では、短期数字記憶や計算では「椅⼦全体に座る×低め背もたれ」が最良であった⼀⽅、論理的判断の課題では「前⽅1/3×低め背もたれ」が最も良い成果を出し、「低めの背もたれ」が⾼成績をもたらすための共通点であることが確認されました。
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