
CATLはヨーロッパ市場攻略の切り札として長寿命電池「神行Pro」を開発した。写真はドイツでの発表会で展示された同電池(CATLのウェブサイトより)
EV(電気自動車)用の車載電池で世界最大手の中国のCATL(寧徳時代新能源科技)は、9月7日、新世代の熱マネジメント技術を盛り込んだ新型電池「神行Pro」をドイツのミュンヘンで発表した。
その最大の特徴は「耐用年数12年または走行距離100万キロメートル」という長寿命にある。車載電池の劣化を抑えることで、EVの中古価格の値下がりを防ぎ、法人向けリース車両の比率が高いヨーロッパ市場のニーズに応える戦略商品だ。
乗用車販売の5割超がリース
ヨーロッパでは、企業がリースで調達したクルマを福利厚生の一環として社員に貸与するケースが珍しくない。欧州リース協会によれば、2023年の乗用車販売に占めるリース車両の比率は56%に上った。
だが、EVは(車載電池の劣化が原因で)エンジン車に比べて中古価格の値下がり幅が大きく、リース会社は取り扱い拡大に消極的だった。それがヨーロッパでのEV普及に水を差す要因の1つになっていたのだ。
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