常陽・足利統合で周辺地銀はどう動くのか

近隣の群馬銀や千葉銀の動向が次の焦点に

一方、福島県のトップ地銀である東邦銀行も、常陽銀行としのぎを削る。常陽銀行が地元以外で最も多くの店舗を構えているのは福島県で、近年もいわきや郡山にローンプラザを開設した。復興需要のある福島県は展開余地があるとの見立てからだ。

次の焦点は千葉銀行の動き

2008年に再建を終え、持株会社が2013年に上場したばかりの足利HD(撮影:大隅智洋)

対抗策として、千葉銀行と東邦銀行が提携を強化する可能性がある。すでに両行は2012年からシステムの一部共同化を、第四銀行(新潟県)、北国銀行(石川県)などと進めている。

「TSUBASA(翼)プロジェクト」と呼ぶこの動きは、市場運用・国際業務における連携強化や、市場性商品の共同開発など、幅広い分野に及ぶ。

東邦銀行は原発関連の補償金で預金残高が急増。金融庁は持ち株会社傘下での市場運用部門の一元化を認める規制緩和を検討中だ。

前出の地銀幹部は、「統合で市場運用の規模拡大ができればメリットは大きい」と見る。

関東という枠を超えた連合形成につながるのか。常陽・足利連合の動きは、周辺地銀に新たな決断を迫る。

「週刊東洋経済」2015年11月7日号<2日発売>「核心リポート01」を転載)

 

ビジネスの人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • 若者のための経済学
  • 今日も香港から
  • ほしいのは「つかれない家族」
  • 仲人はミタ-婚活現場からのリアルボイス-
トレンドライブラリーAD
  • コメント
  • facebook
-

コメント投稿に関する規則(ガイドライン)を遵守し、内容に責任をもってご投稿ください。

ログインしてコメントを書く(400文字以内)
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
日本の経常収支に構造変化<br>10年後には赤字化も?

ドル円相場が不思議な安定を続けています。その背後に日本企業や投資家の行動変化があり、統計数値として経常収支に表れます。10年後に経常黒字が消え、通貨の信認を問われる時代になる可能性を踏まえ、国も企業も戦略を構築しておく必要があります。