「服装を変えたらもっと素敵に…」年収1100万円彼を逃した30代婚活女子の"失敗"――彼が「彼女は僕と暮らしても楽しくない」と語ったワケ

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そこで、たけしが言った。

「今日はお昼に手作りのお弁当をごちそうになったから、夜は僕がごちそうするね。何が食べたい?」

多くの女性がこうした場面で、小洒落たレストランに入ることを提案するだろう。だが、ひさよが指差したのは、駅の近くにあった有名チェーンのラーメン店だった。ラーメン1杯がワンコインで食べられるような、気取らない価格帯の店である。

2人はそこで並んでラーメンを食べ、自然と微笑み合い、シンプルながらも満ち足りた時間を楽しんだ。そして別れ際、たけしは真剣な表情で申し出た。

「ひさよちゃんと一緒にいると、自然体で背伸びせずにいられる。僕と、真剣交際に入ってくれませんか?」

その言葉に、「はい、よろしくお願いします」とひさよも微笑んだ。

この2人は、それから1カ月後に成婚退会したのだが、たけしは成婚を決めた理由にこんなことを言っていた。

「彼女とは金銭感覚が似ている。2人で力を合わせたら、温かな家庭が築いていけると思った」

心地よく過ごせるかどうかが肝心

これらは、夕食のラーメンをどう捉えるかで、交際が破局にも進展にもつながるという2つの例だ。要は、料理の価格や店の格ではなく、2人が共有する価値観の一致が重要なのだ。

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婚活においては、“高収入”だから思い通りのぜいたくな生活ができるとは限らない。むしろ、収入よりも“消費スタイルの相性”のほうが、結婚生活においては大きな意味を持つ。

結婚は、スペックや条件だけで成り立つものではない。日常の小さな選択に表れる価値観が長い生活を支える土台になる。ぜいたくか質素かではなく、お互いに心地よく過ごせるかどうかが肝心だ。

そして、金銭感覚は愛情を日常に根付かせる“土台”にもなる。婚活の成功は相手の収入額よりも、その使い方を共有できるかにかかっているのではないか。

鎌田 れい 仲人・ライター

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かまた れい / Rei Kamata

雑誌や書籍のライター歴は30年。得意分野は、恋愛、婚活、芸能、ドキュメントなど。タレントの写真集や単行本の企画構成も。『週刊女性』では「人間ドキュメント」や婚活関連の記事を担当。「鎌田絵里」のペンネームで、恋愛少女小説(講談社X文庫)を書いていたことも。婚活パーティーで知り合った夫との結婚生活は19年。双子の女の子の母。自らのお見合い経験を生かして結婚相談所を主宰する仲人でもある。公式サイトはコチラ

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