「服装を変えたらもっと素敵に…」年収1100万円彼を逃した30代婚活女子の"失敗"――彼が「彼女は僕と暮らしても楽しくない」と語ったワケ

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この2人の食に対するお金の使い方の違いは、2回目のデートであらわになった。

ある休日、ショッピングモールにある映画館で一緒に映画を鑑賞したあと、夕食を取ることになった。たかおが言った。

「このモールにフードコートがあるので、そこにいきましょう。おいしいラーメン屋さんが入っているんですよ」

しかし、ひろみはその言葉に気分を害した。デートの夕食に“フードコートのラーメン”という選択は、自分が大切にされていないと感じたのである。帰宅後、彼女は、憤慨した様子で筆者に連絡を入れてきた。

「デートの夕食がフードコートのラーメンって、どういうことでしょう。20分で食べ終わって、そこから駅に向かい、解散しました。交際終了でお願いします」

2人とも大卒で、都内在住(ひろみは実家、たかおは1人暮らし)。安定した収入があり、プロフィール上はバランスが取れているように見える。

しかし、問題は“デートの食事”へのこだわり。

ひろみは、ラーメンが嫌いだったわけではない。ただデートの食事には、特別な時間や思い出作りを期待していた。一方、たかおにはその感覚が欠落しており、デートの夕食にラーメンを食べることは普通のことだと思っていた。

この感覚の違いが、交際終了へとつながった。

「ラーメン」で深まる縁もある

一方で、“ラーメン”が成婚への一歩を後押ししたケースもある。重要なのは料理が何かではなく、そこに流れる“お金に対する感覚”だ。

ひさよ(37歳、仮名)は年収700万円の会社員。安定したキャリアを持ちながらも、日常では堅実な金銭感覚を大切にしていた。お見合いから仮交際に入ったたけし(36歳、仮名)は、年収650万円でメーカー勤務の会社員。真面目で誠実な人柄が印象的だった。

仮交際は順調だった。

4回目のデートでは「1日一緒にいて、長い時間を過ごそう」と、郊外の自然公園に出かけることになった。そこは、アスレチック施設や動物園もあり、1日中楽しめる場所だった。

ひさよはその日の昼食に2人で食べられるよう、手作りのお弁当を作っていった。午前中は園内を散策し、ランチタイムは青空の下で具だくさんのサンドイッチとおにぎりを頬張り、ほのぼのとした時間を過ごした。

午後からはアスレチックを楽しみ、夕方まで遊び尽くした。そのあと駅へと向かう帰り道で、「夕食を食べてから帰ろうか」という流れになった。

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