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ライフ #広がる新しい暮らし方 "廃居"という磁力

かつての花街に眠っていた"廃居"がよみがえる! 熱海に30年放置の「つたや」再生への挑戦。貴重な妓楼建築、「熱海の夜」活性化の起爆剤に

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今後、つたやを変えていく役割を務めることになった髙須賀さんは2017年に東京から熱海に移住してきたフリーランスの編集者・ライター。2022年には中央町で、「つたや」同様に30年ほど空き家になっていた築70年の建物を借りて「バーコマド」を開業した。

バーコマド店内で。左はつたやの再生を切り盛りすることになったバーコマド店主、髙須賀哲さん。右は熱海銀座商店街を拠点に、最近ではそこにとどまらない事業を展開するマチモリ不動産の三好明さん(写真:筆者撮影)

「古い建物を残せなかった」敗北感が起点に

髙須賀さんの出身は愛媛県松山市。近くに道後温泉があり、裏手にはかつて"色っぽいまち"があった。

「ネオン坂という歓楽街です。坂の上には朝日楼という遊郭だった建物が残されており、一時は保存活動もありましたが、結局残りませんでした。今ではネオン街の痕跡もほぼ残っていません。

上京して入った大学には築70年近い寮があり、廃止反対の運動が盛んで、建物内はカオス。寮内にカフェやバー、ギャラリーが作られ、私もバーテンダーをやっていたことがあります。熱心に保存活動に関わりましたが、これも結局残せなかった。

それで、どこか自分の好きな古い建物を残せなかったという敗北感を引きずっていたのでしょうね。移住した熱海で偶然、廃墟状態になっていた今のバーコマドと巡り合い、それまで店をやるつもりなどまったくなかったはずなのに、店内を見た途端に私が借りますと言っていました」(髙須賀さん)

雨が降ると雨漏りして床に3センチほども水がたまるような状態の物件を改修。昭和の雰囲気を彷彿とさせるバーとして再生させた。

改修前の店内。壁はぼろぼろ、雨が降ると雨漏りする状態だった(写真:髙須賀哲さん提供)
改修前の2階。こちらも階下同様に荒れていた(写真:髙須賀哲さん提供)

さらにその2階を利用、怪談話を聞くイベントなどを開催して地域の人と訪れた人をかき混ぜる、夜のまちの活性化に貢献するなどしてきた。その流れの先に「つたや」がある。

緑のキャノピーがバーコマド。壁に小さな窓があるのが見えるだろうか(写真:筆者撮影)
店内。ごくごくコンパクト(写真:髙須賀哲さん提供)
怪談イベント時の風景(写真:髙須賀哲さん提供)

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【賑わいを取り戻した熱海の課題】

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