中国を訪れるロシア人を対象にしたビザ緩和措置は、今回が初めてではない。2年前の2023年8月には、中ロ両国が団体観光客のビザ取得を相互に免除することに合意した。

さらに2024年12月、中国政府はトランジットビザ(通過査証)の免除措置の対象国を54カ国に拡大し、その中にロシアを含めた。と同時に、それまで3日間だった滞在可能日数が10日間に延長され、外国人が出入国できる地点も39カ所から60カ所に拡充された。
2024年のロシア人観光客倍増
これらの措置の効果により、中国を訪れるロシア人は近年急増している。駐ロシア中国大使の張漢暉氏が2025年6月に中国とロシアのメディアに寄稿した文章によれば、2024年に中国に入国したロシア人観光客は前年の2倍を上回る150万3500人に達した。

航空情報アプリの航旅縦横のデータによれば、2025年1月1日から9月1日までの期間に中国とロシアを結ぶ航空便を利用した旅客数は延べ225万人を超え、前年同期比で約5割増加。また、北京市文化観光局のデータによれば、2025年上半期に北京市を訪れたロシア人観光客は延べ21万2700人と、同6割超の増加を記録した。
往来需要の増加とともに、中ロ間の航空便の運航本数も増えている。イギリスの航空データ分析大手のシリウムによれば、2025年1~3月期には中ロ間で往復5483便が運航され、その数は前年同期の約1.4倍に増加した。
(財新記者:鄒暁桐)
※原文の配信は9月2日
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