「最高値更新後の日本株」をどう考えればいいのか ? 日経平均は今後「アメリカ並みのPER23倍」を目指す可能性が出てきた
投資家はどんな準備をすべきか
では投資家はどんな準備をすべきか。もし企業業績の増益基調が変わらず、「PERの上昇階段」と25日移動平均線の上向き方向が今後も変わらなければ、25日移動平均線からの乖離率「+3%」、あるいは「+5%」の節目で売って、「±ゼロ%」近辺で買い戻せばいいことになる。
つまり、「安いところを買って高いところを売る」あるいは「高いところを売って安いところを買う」だけだ。ただし、25日移動平均が上向きのときは、「安いところ」は日々上昇する。
例えば25日移動平均乖離率+5%で売ったあと、+1%になったから買い戻そうとしても、時間が経っていると、+1%の位置が+5%で売った位置よりも高い場合がある。買い場はあくまで「安いタイミング」で、「安い株価」ではないという「己」を知らないと、前述のごとく、このインフレ相場が1年、2年と続いた場合、まったくついていけないことになる。
今週(15~19日)は15日が敬老の日で日本は休場。なんといっても17日のアメリカFOMC(連邦公開市場委員会)の結果発表、直後のジェローム・パウエルFRB議長会見が最大の注目点だ。
果たしてFOMCでの利下げ幅は0.25%か、0.50%か。また、次の10月、その次の12月開催時は?というように、不透明な部分は解決されていない。もちろん、19日の日銀金融政策決定会合の結果発表も無視できない。今回は現状維持だろうが、植田和男・日銀総裁の決定会合後の記者会見も「年内利上げ」の方向なのか「年明け利上げ」なのか、総裁の発言が注目される。
先週末(12日)の日経平均の「SQ(特別清算指数)値」は空前の4万5016円となったが、立ち合い時間中にそれを抜くことはできなかったため、市場関係者が言うところの「幻のSQ」となっている。
相場関係者の間では、先物取引とオプション取引の両方が同時に決済される3・6・9・12月の「メジャーSQ」時をきっかけに流れが変わると言われる(今回の場合は、相場がしばらく軟調になる可能性)。
「幻のメジャーSQ」となった後の今週、そのアノマリー(理論などでは説明できない経験則)が出現するのだろうか?予想外の上昇で、多くのキャッシュを抱えてしまった個人投資家にとって、面白い1週間になりそうだ。
当記事は「会社四季報オンライン」にも掲載しています)
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