「最高値更新後の日本株」をどう考えればいいのか ? 日経平均は今後「アメリカ並みのPER23倍」を目指す可能性が出てきた
その前に、まず日経平均がこのタイミング(予想外の8月高、9月高)で史上最高値になった理由を列挙すると、主に以下の8つが挙げられる。
日経平均が意外高となった「8つの理由」とは?
① 半導体・AI関連銘柄人気の復活。特にソフトバンクグループとアドバンテストの日経平均への異常な寄与
② 自己(自社)株買いや増配など、株主還元策への好評価。特に株主資本配当率(DOE)を採用する企業への人気が上昇。それらの企業は赤字にならない限り、毎年増配となる仕組みで、多くの投資家の支持を得た
③ 円安の追い風。日銀の利上げとアメリカのFRB(連邦準備制度理事会)の利下げの方向を考えれば、当然ドル円レートは円高となるべきところだが、不思議なほどに1ドル=140円台で安定し、場合によっては150円を突破するのではないかという勢い
④ 外国人投資家から見た日本株の割安感による海外資金流入。東京証券取引所の主体別売買動向現物は、2025年4月下旬〜7月第4週まで、17週連続の記録的な買い越しを記録。8月第4週までは売り越しとなったが、9月第1週に買い越し再開
⑤ 東京証券取引所がPBR(株価純資産倍率)1倍割れ企業に資本効率への改善を促した
⑥ 「デフレ脱却・インフレ突入」の好循環。実質GDPは2025年4〜6月期に明確な上昇トレンドへ転換した。また、2025年度の最低賃金の全国加重平均は1055円から66円増え過去最高の時給1121円になる見通しだ。これにより、実質賃金は前年同月比で7カ月ぶりのプラスとなった
⑦ アメリカのダウ工業株30種平均・ナスダック総合指数・S&P500種指数の史上最高値に、日本株も連動
⑧ 世界的な金(カネ)余り。日本においても8月マネーストックM3の平残は前年同月比+0.8%の約1619兆9000億円と、過去最高
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