リーフ、サクラ、モデル3…「EVに乗っている人」はどんな理由で買ったのか? 購入者データを分析した

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つまり日産は「指名買い」が多い。テスラは、まだ歴史の浅いメーカーであるため、既存顧客が日本国内に少なく、顧客基盤が形成途中であるためであろう。

では、eKクロス EVは、なぜ比較検討した末に購入している人が多いのだろうか。

「eKクロス EV」は「サクラ」とメカニズムを共有する実質的な姉妹車(写真:三菱自動車)

その答えを探すために前有車(購入車のひとつ前に乗っていた車)に目を向けると、三菱車からeKクロス EVに乗り換えている人が49%であることに気づく。

この値は、日産の3車種それぞれが日産車から乗り換えている割合より少ない。三菱車からの乗り換えが少ない代わりに、スズキ(18%)やホンダ(12%)からの乗り換えが多いのだ。

つまり、eKクロス EVは「軽自動車のBEV」という特性を活かし、それまで三菱車以外に乗っていた人から広く購入されており、そのため購入過程において比較検討した人が多いと考えられる。

ちなみに、サクラ購入者のうち、eKクロス EVを比較した人は5%(サクラ購入者の内、比較検討車種があった人が30.5%、そのうちeKクロス EVを比較した人が16.7%)と非常に少ないのに対し、eKクロス EV購入者がサクラを比較検討した割合は、34%と高い。

軽自動車と普通車で異なる「決定のこだわり度」

姉妹車種のサクラとeKクロス EVの間に、「買われ方の違い」があることは先ほど見たとおりだが、「決定のこだわり度」を確認すると、その傾向はよりはっきりとしてくる。

「ぜひこの車種に」のスコアを見ると、サクラよりeKクロス EVの方が8ポイントほど低く、少々こだわり度合いに弱さが見られる。

とはいえ、サクラもそこまで高い値ではなく、軽自動車は車両価格や維持費を含め、コスパも重視する中で購入されていることがうかがえる。

「決定のこだわり度」が最も強かったのはアリアで79%。モデル3の71%が続き、リーフはサクラとあまり変わらない55%である。

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