際限ない"欲"をコントロールする「週1断食」のススメ――大愚和尚が説く、人生を好転させる「欲望から離れる力」

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「三つには心(しん)を防ぎ過(とが)を離るることは、貪等(とんとう)を宗(しゅう)とす」

人間は悪い心を持ち合わせています。悪いほうに流されると、心が汚れます。人の心をも傷つけます。それは、いただいている命に対して申し訳ないこと。本来持っている善き心に目を向けましょう。

「四つには正(まさ)に良薬を事(こと)とするは、形枯(ぎょうこ)を療(りょう)ぜんが為(ため)なり」

食べる目的は、単に空腹を満たすことではありません。おいしさに執着するものでもありません。体を健康に保ち生きていくためのお薬のようなものと思い、いただきましょう。

「五つには成道(じょうどう)の為の故(ゆえ)に、今此(いまこ)の食(じき)を受(う)く」

この食事はみなさんのお布施によりいただいたもの。仏弟子として、悟りに至るために修行することが期待されています。このことを忘れないように、心して食べましょう。

いかがでしょうか。これら5つの食事の心構えを読むと、一粒のお米も無駄にはできないという思いを新たにします。

欲望のハードルをぐっと下げる方法

この「五観の偈」をぜひ食事の前にとなえてみてください。「ドカ食い」なんてできなくなります。同時に、食欲をコントロールし、ひいてはさまざまな欲望のハードルをぐっと下げるきっかけになるはずです。

■「掃除」は心の乱れも整えてくれる

私は年末、大掃除の時期が来ると、決まってみなさんに発信していることがあります。それは、「掃除には整理・整頓・清掃の3つの作業がある」ということです。それぞれ、次のように定義できます。

「整理」は、自分に必要のない物を見極めて、捨てること。「整頓」は、自分にとって必要な物を、あるべき位置に戻すこと。部屋が散らかるのは、この整頓を怠るからです。

そして「清掃」は、あらゆる物をできるだけ新品のときの状態に保つこと。家でも、車でも、家具、調度品、家電、調理器具、食器でも、ピカピカの新品も時が経つにつれて汚れていくものですが、清掃することで「物の寿命」は延びます。

このように、掃除はただ単にほこりを掃き出したり、吸い取ったり、汚れをふいたりすればいい、というものではありません。いまいったような整理・整頓・清掃の意味を頭に入れて、真面目に取り組むべき作業なのです。

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