加齢+運動不足で衰えが加速→「まずは階段を使うことから」40代から始められる、集中力を高め生活習慣病のリスクを減らす運動習慣の作り方

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運動不足は血流を悪くし、自律神経のバランスを崩し、免疫力やホルモン分泌の質も落ちていきます。

その結果は……

● 血糖値や血圧が上がる(糖尿病・高血圧のリスク)
● コレステロール値が乱れる(動脈硬化や心臓病のリスク)
● 睡眠の質が低下する(疲れが取れず、メンタルも不安定に)
● 骨密度が低下する(骨粗しょう症・転倒骨折リスク)

つまり運動不足は、「病気になりやすい体」を自分で育ててしまっている状態です。それに気づかないまま年を重ねると、ある日突然、健康を奪われることも珍しくありません。

“たった数段の階段がつらい”は、老化のサイン。「まだ元気だから」「痛みもないし」「通勤で歩いているから大丈夫」。そう思っている人ほど、ある日、ふとした瞬間に体の異変に気づきます。

● 駅の階段がキツい
● 少し走っただけで息が切れる
● 腰が重い、膝が痛い、肩が回らない
● 外出するのが億劫になった

これらはすべて、“体力貯金”の残高が減ってきているサインです。

若い頃は少しくらい無理をしても体がカバーしてくれましたが、中年以降はそうはいきません。筋力・柔軟性・心肺機能といった要素は、使わなければ確実に減っていきます。

とくに40代以降になると、“回復力の低下”が著しくなります。

疲れが抜けない、風邪が長引く、ちょっとしたことで怪我をする……それは単なる年齢のせいではなく、体力(=回復力)そのものの低下なのです。

薬に頼る生活か、自分で動ける未来か

運動不足による体力の低下は、やがて「病院に通う日々」や「薬を飲み続ける生活」へとつながっていきます。

高血圧、糖尿病、脂質異常症、睡眠障害、うつ、不安障害、これらはすべて、運動の習慣によって予防または改善できる可能性があることがわかっています。

厚生労働省も、生活習慣病予防の第一に「運動習慣の確立」を挙げています。

反対に言えば、「運動しない」という選択は、自ら将来の病気リスクを高めているのと同じ。

それはまるで、自分の未来に“健康の借金”をしているようなものです。

ここまで読むと、「運動しなかった過去を悔やんでしまった……」という気持ちになる方もいるかもしれません。けれど安心してください。

体力は何歳からでも、取り戻すことができます。

実際に、70代や80代から筋トレやウォーキングを始め、筋肉量や体力レベルを取り戻している人は多数います。

科学的にも、高齢者が運動を継続することで筋肉がつき、転倒リスクや寝たきりの確率を大幅に減らせることが証明されています(厚生労働省・健康日本21などの報告より)。体は正直です。

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