
中国の通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)の業績が2025年上半期(1~6月)は大幅な減益だったことがわかった。上半期の売上高は4270億元(約8兆7936億円)と前年同期比4%の増収を確保したが、純利益は371億9500万元(約7660億円)にとどまり同32.2%減少した。
ファーウェイは非上場企業であり、通常は半期決算を公表していない。だが、今回は中国国内での社債発行に伴う情報開示規定にしたがい、8月29日に北京金融資産交易所に決算報告書を提出した。
大幅減益の主因は経費の増加だ。決算報告書によれば、上半期の販売費は393億7600万元(約8109億円)と前年同期比11.1%、研究開発費は969億5000万元(約1兆9966億円)と同9.1%、一般管理費は242億300万元(約4984億円)と同7.6%それぞれ増加した。
2024年は3兆5000億円
なかでも金額の増加が大きいのが研究開発費だ。半導体やAI(人工知能)などの基幹技術開発への投資負担が増大し、上半期の総売上高に対する研究開発費の比率は22.7%と、2024年通期の20.8%から2ポイント近く上昇した。
「わが社の2024年の研究開発投資は1700億元(約3兆5010億円)を超えた。(先端技術をめぐる)中国とアメリカの競争を背景に、2025年の研究開発投資はさらに増えるだろう」
ファーウェイの常務董事(上席取締役に相当)でクラウドコンピューティング部門のCEO(最高経営責任者)を兼務する張平安氏は、6月に開催されたソフトウェア開発者向けイベントでそう見通しを述べていた。
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