ファーウェイ、「研究開発投資」膨らみ上期は減益 半導体やAIなど基幹技術への資金投入緩めず

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張氏の説明によれば、ファーウェイは2025年の研究開発の重点に3つの基幹技術を据えている。第1の重点はAIチップの「昇騰(Ascend)」、CPU(中央演算処理装置)の「鯤鵬(Kunpeng)」、モバイル機器向けチップの「麒麟(Kirin)」に代表される独自設計半導体だ。

ファーウェイは独自開発OS「鴻蒙」をモバイル端末だけでなくスマートカーにも搭載している。写真は同社の技術を全面採用する「問界 M5」のコクピット(鴻蒙智行のウェブサイトより)

第2の重点は独自開発OS(オペレーションシステム)の「鴻蒙(ホンモン、英文名はハーモニーOS)」を含むサーバー向けやモバイル機器向けの基本ソフト、第3はデータベースなどの基盤ソフトウェアである。

中国スマホ市場で首位奪還

アグレッシブな研究開発投資は、スマートフォンなどのコンシューマー向け電子機器の市場でファーウェイが消費者の支持を拡大する原動力になっている。調査会社のIDCのレポートによれば、ファーウェイは中国のスマホ市場で2025年4~6月期に18.1%のシェアを獲得し、販売ランキング首位に4年ぶりに返り咲いた。

本記事は「財新」の提供記事です。この連載の一覧はこちら

その一方、複数の自動車メーカーと連合を組んで展開しているスマートカー事業は、スマホ事業の長年のライバルである小米(シャオミ)の猛烈な追撃にさらされている。

2024年3月にEV(電気自動車)に新規参入したシャオミは、2025年4月の月間販売台数が2万8000台を突破。ファーウェイが主導するスマートカー連合「鴻蒙智行(HIMA)」傘下の各ブランドの合計販売台数を上回った。

だが、続く5月には鴻蒙智行が販売台数を大きく伸ばして再び逆転。両社のデットヒートは今後さらに熱を帯びそうだ。

(財新記者:張而弛)
※原文の配信は8月30日

財新編集部

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Caixin

2009年設立の財新は中国の経済メディアとして週刊誌やオンライン媒体を展開している。“独立、客観、公正”という原則を掲げた調査報道を行い、報道統制が厳しい中国で、世界を震撼させるスクープを連発。データ景気指数などの情報サービスも手がける。2019年末に東洋経済新報社と提携した。(新型肺炎 中国現地リポート「疫病都市」はこちらで読めます

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