「問題はそこ?」 確かに違法行為はなかったかもしれないが…サントリー新浪剛史氏「潔白主張」の"開き直り会見"に覚えた違和感
サントリーHDの会見で鳥井社長は、「法令に抵触しないことは当然であり、(中略)新浪氏の行為はサントリー会長として求められる資質を欠くと言わざるをえないと判断しました」と説明しています。
つまり、新浪氏の主張する「法的に潔白」というのは当然のことであり、その上をいく倫理観や立ち居振る舞いが巨大メーカーのトップには必要だということなのではないでしょうか。

「潔白だからOK」ではない
フランス語で「高貴なる者の役割、責務」を意味する、「ノブレス・オブリージュ」という概念が、欧米などでは広く浸透しています。地位や権力、財力を持つ者は、それに見合っただけの社会的責任を果たすべきだという道徳観です。
欧米の億万長者が慈善活動を活発に行っているのには、このような意識が働いているといえます。貴族やエリートたちの教育では当たり前に共有されてきたことでした。
サントリーHDの山田副社長も会見で、鳥井社長と同様に「有罪だから辞めていただく、無罪で何もなしではありません。サントリーグループの企業倫理、サプリメントを扱う会社の責任者トップとしての資質という重大性を鑑みての判断でした」と述べています。
今回の件は不明瞭なことも多く、まだ顛末は未完了ですが、サントリーHDの会見と、翌日の経済同友会の会見をセットとして見ることで、新浪氏に真に求められているものが浮き彫りになったように思います。
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