「婚姻届を出しては離婚」「夫の実家からは一時"出入り禁止"に」事実婚歴"33年目"の夫婦に聞いた正直な感想

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三世代家族
夫の実家に「出入り禁止」になってしまった別姓夫婦は、親子関係の悪化をどうやって乗り越えたのか?(写真:takeuchi masato/PIXTA)
夫婦別姓をめぐる議論は長年続いているが、「家族のアイデンティティー」を理由に消極的な意見が国会の審議の場で出るなど、いまだに進展は見えていない。
だが本当に名字が”家族のアイデンティティー”を左右するのか?家族で姓が違うことは子どもに影響があるのか?
本連載では、夫婦別姓を選び暮らす人々に取材し、実際の姿を追う。

今回お話を伺ったのは、地方在住の石川彩子さん(仮名、61歳)。

取材協力者の募集に応募があり、取材をお願いしたところ、「“別姓ファミリー”なら、私の家族にも話を聞いたほうがいいのでは」と、石川さんの夫・山田大輔さん(仮名、65歳)、長男・山田翔太さん(仮名、28歳)にも同席してもらえることに。取材当日は、親子3人の和やかな雰囲気に包まれていた。

山田さんは大学教員、石川さんは大学職員として山田さんの研究活動をサポート。「プロジェクトによってパートタイムやフルタイムを切り替えながら働いてきた」という。お二人には長女(33歳)、長男・翔太さん、次女(26歳)の3人のお子さんがいて、長女と長男は山田姓、次女は石川姓だ。

事実婚33年目を迎え、山田さんは「実際に生活してみると、利用できない制度があったり、逆に思っていたよりできることがあったり。そういう発見をしていくのも面白かったです」と笑顔で語ってくれた。

「選択的夫婦別姓」が注目された90年代

同じ大学の法学部の大学院生と学部学生として出会ったお二人。そのあと山田さんは海外留学し、帰国後に研究室の助手に。大学院生になっていた石川さんとほどなくして結婚した。「夫婦別姓」を提案したのは山田さんだったという。

本連載では、夫婦別姓を選択し事実婚をされている方を対象に、取材にご協力いただける方を募集しています。ご協力いただける方はこちらのフォームからご応募ください。
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