都心で醤油ラーメンを「680円」で提供も、ラーメンファンの心をつかむのは難しい? 松屋が始動「ラーメン専門店」に込められた"狙い"を読み解く

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「ブランド連想」を軸にした「伝説の肉そば屋」

丼チェーン「伝説のすた丼屋」「名物すた丼の店」を運営する株式会社アントワークスは今年5月8日に新業態「伝説の肉そば屋」を東京都千代田区の御茶ノ水にオープンした。

「伝説の肉そば屋」外観
「伝説の肉そば屋」(筆者撮影)

看板商品の「すた丼」の世界観をそのままラーメンに移植し、ニンニクのきいた豚肉を前面に出した一杯で、ブランドの延長として一貫性を保っている。

「すた丼」ファン歓喜の味だ(筆者撮影)

一方で「松太郎」は、こうした「話題性」や「ブランド連想」ではなく、極めてオーソドックスな醤油ラーメンを出している。

これでは、どうしても「日高屋」や「幸楽苑」と直接比較されることになるが、ここに大きな疑問が残る。「松屋」はなぜオーソドックスを選んだのか? である。

一般的に新業態を立ち上げる場合、差別化のために何らかのとがった要素を入れる。ところが「松太郎」は、その逆を行った。これは、トレンドに左右される個性的な味ではなく、誰にでも受け入れられる「普遍性」で勝負しようと考えたからだろう。

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