「二郎系ラーメン」は"恐怖の館"? 怖くて行けないZ世代がハマる疑似体験の中身

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

しかし、今のZ世代は、過ごし方やお作法が分からないうえに、上の世代が多いバーに行くのをしり込みし、怖い体験をするかもしれないくらいなら行かない、という選択をする人が多くなっているように思います。

「バーを知らない自分なんかが行って、周りの常連客に迷惑をかけやしないか」そんな心配をする大学生の声も多く聞きます。

よく言えば謙虚になっているとも言えますし、厳しい見方をすれば、好奇心は残っているものの、度胸や行動力が減っている、とも言えるかもしれません。

しかしZ世代をターゲットと考える企業は、このある種の「謙虚さ」を逆手にとれば、商品やサービスを考えると彼らの心をつかむ好機になる可能性があります。

Z世代の心情を汲んだビジネスも可能

今回のラーメン二郎の派生例のように、「入りやすいバー」や「(年上に気を使わなくてよい)学生限定のバー」や「自宅で友達と楽しめるバーキット」など、ジャストアイディアであれば無数に浮かぶはずです。

私事になりますが、私はYouTuberのひろゆきさんと「大人のかっこいい文化を次世代に伝えたい!」というコンセプトのチャンネル『今夜、銀座のバーで』というチャンネルを立ち上げました。

かつて若者が憧れたタバコやらお酒やら車やらあれやこれやのいわゆる「大人のたしなみ」。しかし、時代の大きな変革期、こうした文化が失われつつあります。

時代に合わせたい人は合わせたらよいと思いますし、「大人の文化」に憧れる若者はどうぞ飛びついて下さい! 人口ボリュームの多い中年で「大人文化」を盛り上げていきましょう!

原田 曜平 芝浦工業大学デザイン工学部UXコース教授

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

はらだ ようへい / Yohei Harada

1977年生まれ。慶応義塾大学商学部卒業後、博報堂に入社。ストラテジックプランニング局、博報堂生活総合研究所、研究開発局を経て、博報堂ブランドデザイン若者研究所リーダー。2018年よりマーケティングアナリストとして活動。2003年、JAAA広告賞・新人部門賞を受賞。著書に『平成トレンド史』『それ、なんで流行ってるの?』『新・オタク経済』『寡欲都市tokyo』『Z世代 若者はなぜインスタ・TikTokにハマるのか?』などがある。

原田曜平研究室 デザイン工学部UXコース インサイトデザイン研究室(https://yoheiharada-lab.com)

 

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事