「二郎系ラーメン」は"恐怖の館"? 怖くて行けないZ世代がハマる疑似体験の中身
しかし、実際に二郎系らーめんを食べに行く際は、「コール」と呼ばれる独特な注文形式(例:「カラメ」「ニンニク増し」「ヤサイ増し」)や、店舗によっては常連文化に根ざした無言のプレッシャー、提供タイミングを一斉に合わせるロット制、行列における求められる立ち振る舞い、完食必須とされる空気感に尻込みするZ世代女子が多い。
こうした“行ってみたいが行けない”という心境に応えるかたちで、近年では「二郎系の味と雰囲気」をカジュアルに楽しめる商品・体験が急増している。
以下に事例を紹介する。
パンとラーメンが融合
① ちいかわ二郎系ラーメンパン「郎ぱん」
2024年10月29日東急プラザ表参道「オモカド」3階に、「ちいかわベーカリー」がオープンした。パンの上に二郎系ラーメンが盛られていて、焼きそばパンのような感覚で楽しめる。
「郎ぱん」は「ちいかわ」に登場するラーメン屋「郎」の看板メニューをイメージしたもので、ふんわりしたパン生地のうえに、二郎系風「焼きラーメン」風の麺、キャベツともやし、天かす、ゴロッとチャーシュー、そしてニンニクの風味がしっかり効いた具材がのっている。

麺は「汁のないラーメン」のような食べ応えで、ラーメン好きの心をくすぐる濃厚さを味わうことができる。税込み2200円で、スーベニアどんぶり付き、購入制限は1人2個までとなっている。
本格的な二郎系ラーメンにハードルを感じるZ世代に対し “味”の要素だけを手軽に楽しませるアプローチで、キャラと香り、見た目のインパクトが強く、SNSを通じて話題になっている。
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