交際がスタートして半年ほど経った頃、「結婚」の文字がふたりの間で浮かんできた。しかし、海嶋さんは「彼女の親は、僕と10歳ほどしか離れていない。そんな男との結婚は絶対に反対されるだろう」と、考えていた。
実際、義父は会う前からかなり抵抗を示している様子だった。だがその矢先、大きな事件が起こる。義父がバイクで事故を起こし、突然亡くなったのだ。
急激に変わった状況下で、遺された娘を守ってくれる海嶋さんは、義理の母にとってむしろ頼もしい存在に変わったのかもしれない。改めて結婚の挨拶に伺った際には「安心されたのか、泣いておられました」。義父の死は悲しい出来事ではあったが、結果として家族の絆を強くすることになった。
そのとき、海嶋さんは57歳、妻は33歳だった。「干支は同じ」だと言うふたりが結婚し、3年後には第1子となる娘が誕生した。

同窓会で女性陣から批判されるも本人は幸せいっぱい
「同窓会では、男性陣は英雄のように拍手してくれるんですけどね。女性は……違いますよ(苦笑)」
男性からは羨望の眼差しで見られるが、女性からは「なんということをしたのだ」と批判されることも少なくないという。男性からすると「最初の結婚をほぼトラブルなく卒婚し、めでたく若い妻を得た羨ましい男」として目に映るのかもしれない。
一方、女性は前妻の立場や、今の妻、もしくはその母親目線から考えると、事実を簡単には受け入れ難いと思ってしまう方が多いのかもしれない、と筆者は想像した。
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