《映画歴代興行収入ランキング》4位に『鬼滅の刃』の衝撃!『国宝』はTOP50入りも、“TOP10に邦画実写ゼロ”。2つのランキングから傾向を解説

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実写で歴代興収TOP10に入るのは、3位の『タイタニック』(1997年/277.7億円)と8位の『ハリー・ポッターと賢者の石』(2001年/203億円)の2本。いずれも2000年代前後の洋画の年間興収比率が6〜7割を占め、邦画を圧倒していた洋画全盛期の作品だ。

2010年代中盤以降、邦画に逆転された洋画は、現在はすっかり邦高洋低の市況が当たり前となり、深刻な洋画離れが叫ばれる。一方、歴代興収ランキングの邦画実写は、前述の『踊る大捜査線 THE MOVIE2』の次は、38位の『南極物語』(1983年/110億円)まで時代が遡る。それほどまでに100億円を超える大ヒットが生まれていない。

邦画実写歴代ランキング

ついに100億円を超えた『国宝』

そんななか今年大きな注目を集めているのが『国宝』(*)だ。その作品性が高く評価され、公開から2カ月を過ぎた現在も興収を伸ばし続けている(公開73日間で105.4億円)。

100億円超えというマイルストーンの次は、邦画実写歴代2位の『南極物語』(1983年/110億円)超えへの期待が高まっている。

『国宝』
『国宝』(C)吉田修一/朝日新聞出版 (C)2025映画「国宝」製作委員会
冨岡義勇
冨岡義勇(C)吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable

今年は映画業界が近年稀に見るホットトピックに沸いていることが、歴代興収ランキングから見るとわかりやすい。

『鬼滅の刃』と『国宝』の2作は世の中的な話題になるとともに、これからまだまだ興収を伸ばすだろう。歴代興収ランキングの話題はしばらく続きそうだ。

*は上映中の作品

【もっと読む】劇場版「鬼滅の刃」が公開3週目で“興収の伸び率が鈍化”の必然 歴史的ロケットスタートの一方、“前作超えに黄信号”が点る理由は? では、映画に詳しいライターの武井保之氏が、劇場版「鬼滅の刃」最新作の興行収入の現状と展望について詳細に解説している。
武井 保之 ライター

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たけい・やすゆき / Takei Yasuyuki

日本およびハリウッドの映画シーン、動画配信サービスの動向など映像メディアとコンテンツのトレンドを主に執筆。エンタテインメントビジネスのほか、映画、テレビドラマ、バラエティ、お笑い、音楽などに関するスタッフ、演者への取材・執筆も行う。韓国ドラマ・映画・K-POPなど韓国コンテンツにも注目している。音楽ビジネス週刊誌、芸能ニュースWEBメディア、米映画専門紙日本版WEBメディア、通信ネットワーク系専門誌などの編集者を経て、フリーランスとして活動中。

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