《映画歴代興行収入ランキング》4位に『鬼滅の刃』の衝撃!『国宝』はTOP50入りも、“TOP10に邦画実写ゼロ”。2つのランキングから傾向を解説

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特筆されるのは『名探偵コナン』シリーズだ。歴代TOP100に7本がランクインし、2023年以降は100億円超えをデフォルトにする、過去に例のない大人気シリーズとなっている。近年は毎年劇場版が公開されており、昨今の映画興行においてもっとも期待が寄せられているタイトルだ。

『名探偵コナン 隻眼の残像(フラッシュバック)』
『名探偵コナン 隻眼の残像(フラッシュバック)』(C)2025 青山剛昌/名探偵コナン製作委員会

また、特徴的なのが、これらの作品いずれもが2020年代公開の近作であること。その背景にあるのがアニメの一般化だ。

かつての邦画アニメは、ファミリー層を中心に若い世代にも支持されたスタジオジブリ作品や、世の中的な話題作となるイベントムービーを除き、コアファンが映画館へ足を運ぶカテゴリーだった。

それが、2020年の『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』の大ヒット以降、空気が変わった。推し活が一般的になるのと時を同じくして、アニメは一般層が日常的に観に行く作品になり、映画鑑賞者の裾野が圧倒的に広がった。

とくに近年は、『劇場版ハイキュー!! ゴミ捨て場の決戦』や『THE FIRST SLAM DUNK』など、従来の人気シリーズだけでなく、新たな100億円超えタイトルが続いている。これらのこの先のシリーズ作品の動向が注目されている。

胡蝶しのぶ
胡蝶しのぶ(C)吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable

東宝の夏休み映画を背負う新海誠監督

次の勢力が、スタジオジブリのあとの東宝の夏休み映画を背負っている新海誠監督作品。6位の『君の名は。』(2016年/251.7億円)では、彗星の如くメジャーシーンに現れたヒットメーカーに、世間の注目がいっせいに集まった。

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