元yutori執行役員の「27歳起業家」、飲食業界に転身して”快進撃”のワケ Z世代に支持される「店づくり」のコツを聞いた

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福岡の「GUF」と「PALLE」も合わせて35坪で月商500万円をキープしているという。これも家賃などの固定費が安いことを考えれば十分だ。

REUM BAGEL
完売を知らせる張り紙。「またいっぱい明日作りますよ。」と親しみを感じるメッセージが(筆者撮影)

他業種からの参入者の「飲食店失敗あるある」にハマらない

他事業で成功した人が憧れで飲食店を始めてみたものの失敗する……というパターンは非常に多い。その多くが、オーナーが素人なのに自分のこだわりを強く出したり、それによって現場の職人といさかいを起こしたりといったトラブルが原因だ。

日々、店を回すのも想像以上に雑務が多く、イレギュラーなトラブルも絶えない。簡単そうに見えて、そうしたものを一つひとつ対処していく根気がなくては続けられない。

穀本氏も飲食は素人だった。「今も料理できません」と笑う。飲食事業を始めた動機は「男の夢」とふわっと表現したのとは裏腹に、一方で行動は抜け目ない。

業態づくりは素直にプロに任せ、裏方に徹するのが穀本氏のスタイル。いずれも店のオペレーションは基本的に職人いらずの設計で、アルバイト中心でまわせるものになっている。「できる人と組んで大きくしていくのが得意なんです。アパレル時代もそうで、自分は服のデザインはできなかった。一方、マーケは得意なのでSNSを駆使して集客をするのが僕の仕事ですね」(穀本氏)。

「トレンドをいち早く見つけるのに、渋谷や下北沢を歩いて若い人の服装や行動を観察したり、あとはアルバイトの高校生や妹に話を聞いたりしますね」(筆者撮影)

好条件の物件を吟味し、マーケットの求めるものを読み取り、お客のニーズに合わせた業態や商品をプロの力を素直に借りながら出す。自身はマーケティングによる集客や数字管理の裏方にあたる。

「飲食はアパレルとは違った大変さがある。でも、大変だけど可能性も感じます」(穀本氏)と、粛々と取り組んでいることが功を奏している。

また「今はプロの手を借りつつ足場を固めてるところですが自身で考えた業態も温めている。今後、良い物件があればチャレンジしていく」とも話す。

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