元yutori執行役員の「27歳起業家」、飲食業界に転身して”快進撃”のワケ Z世代に支持される「店づくり」のコツを聞いた
「学生時代に居酒屋でアルバイトしていた。そのときに接客を褒められたり、自分の一言でお客さんが注文をくれたり、社会人として初めて成功体験を積めたのが飲食店だったのもあります」(穀本氏)。
「僕、やろうと決めたら早いんです」。上場から8カ月後の2024年8月、引継ぎを終えyutoriを退職。その年の2月、福岡市の香椎駅近くに「GUF(グフ)」を、同じビル内に5月「PALLE(パレ)」をオープンした。
「飲食は素人なので、自分で業態をつくるよりFCに加盟するのが早いと思った」と穀本氏が話すように「GUF」はもともと新大久保にあるカフェが本店だ。テーブルに水が張ってあり、その上に商品の皿やグラスが置かれるという斬新さがSNSで話題になり、穀本氏はこれに目を付けた。

福岡の香椎は博多駅から電車で10分ほどの郊外エリア。何かゆかりがあったわけではない。出店場所は東京に限らず条件重視で探した結果だそう。
「香椎の物件は東京に比べれば家賃もかなり安い。固定費を抑えて低リスクで始めたかった。yutori時代に韓国出張が多く、韓国の人のインサイトは結構わかっていた。福岡は韓国からの旅行客が多いのも決め手でした」(穀本氏)
池袋の定食店でも行列をつくる
yutori退職後の10月には、池袋に定食店「竈門ご飯 一穀(いっこく)」もオープン。こちらも好条件の物件を池袋で見つけたことが出店のきっかけだ。飲食店を展開する株式会社ZOTにプロデュースを依頼し、これがヒット。学生を中心に絶えず行列をつくる人気店になっている。


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