偏差値が20以上も上の大学に入れた例も!一発逆転も可能な《年内入試》、そのリアルと具体的な対策を“河合塾ベテラン講師”が明かす
――総合型選抜では、基本的には「小論文」「志望理由書」「面接」の3つが必要になると聞きました。まず「小論文」はどのようなものか、教えてください。
拙著『改訂版 採点者の心をつかむ合格する小論文』で詳しく解説していますが、まず課題文が提示されていくつかの要約問題や説明問題が出題され、最後に「課題文をふまえて、あなたの考えを、○○○字以内で述べなさい」といった設問に沿って小論文を作成することが一般的です(実際の問題形式は多様)。
小論文の上達には、とにかくたくさん書いて練習することが必要ですが、どこから始めればいいかと聞かれたら、私はまずは「課題文の要約」を勧めます。
小論文は型通りの内容よりも実体験をプラス
――それは要約問題の対策のためですか?
いえ、それもありますが、たとえば友人と話していて「今日ご飯を食べに行かない?」と誘われたときに「いやー、昨日の映画、面白かったよね」と返答したらおかしいですよね。
これは極端ですが、小論文が苦手な人は、聞かれたことに対してこんなふうなトンチンカンな答えを書いてしまうことが多いんです。まずは最低限、聞かれたことに対してきちんと答えるために、要約の練習をするべきだということです。
――どんなに良いことを書いていても、答えのピントがずれていたら点数につながらないですよね。
はい。それができるようになったら、次の段階として論述に進むわけですが、自身の経験・知識を入れ込んで具体的にしていきます。相手が「aはbだよね」と話したときに、「実は僕もcとdの体験したんだ。似てるよね」というように自分事に引き寄せて、かつ、たんなる感想ではなく論理的に作成する。無個性で型通りの小論文の山の中で、実感のこもった論文は光りますよね。
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