偏差値が20以上も上の大学に入れた例も!一発逆転も可能な《年内入試》、そのリアルと具体的な対策を“河合塾ベテラン講師”が明かす

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――確実性の低さが総合型選抜のデメリットですね。では、総合型選抜のメリットはどのような点でしょうか。

「年内入試」は年内に合否が出ることが多い(国公立はその限りではない)ので、合格できなかった場合に一般入試などを受けることができる点です。

また、いわゆる「一発逆転」を狙える可能性がある点も魅力でしょう。東大や慶応・早稲田といった上位校は「総合型選抜」でも結果的に学力の高い学生が集まるため難しいですが、中堅私立大学であればやり方次第では上を狙うことは可能だと思います。

というのも、「評定平均」をほとんど重視せず「小論文」「志望理由書」や「活動報告書」などによって合否が決まる学部・学科もあるからです。一般入試では学力が届かない場合でも「総合型選抜」なら合格することがあり得るということです。

偏差値が20以上高い大学に入学できた学生も

――実際に一発逆転した例はありますか。

たくさんあります。たとえば、勉強は非常に苦手だけれど、喫茶店やカフェのマニアで将来そういった店を経営したいという目標を持った受験生がいました。チェーンのカフェなどでアルバイトをしながら、それらの店の長所・短所を事細かく調べて、まるでプロレベルの分析をし、将来、経営したい店のイメージもしっかりと持っていた。

そこで私は、彼に合いそうな「評定平均」を重視しない大学の経営学科を紹介し、「君の理想のカフェについてプレゼンしてみては?」と提案しました。彼の情熱や探究心が十分に伝わったようで、結果、彼はその大学に合格したんです。一般入試であれば、彼の学力ではまったく届かなかったでしょう。偏差値でいえば、20くらい上の大学に入学できたことになります。

もちろん、彼の努力と熱意によってつかみ取った合格でしたが、大学の先生に気に入られたという、運の要素も多分にあったとは思います。

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