五感で読む漢字 張莉著
「みる」という意味の漢字は非常に多くの種類がある。日本でいちばん使われるのは「見」、中国の現代用語では「看」が一般的だ。「見」は「目」と人を表す「儿」から成り、まさに『ゲゲゲの鬼太郎』に出てくる「目玉おやじ」に共通する絵心があると著者は言う。一方、「看」は目に手をかざして望みみる様を形づくり、このニュアンスから看護や看病・看板、よく見るということから看破などの語に使われる。
「五感(視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚)」や「五官(目、耳、鼻、舌、皮膚)」の文字は身体性にかかわるものであり、人間の深層心理を表象化したものが多い。若き中国人研究者が現代人の感性を呼び覚ます漢字の世界へと誘う。
文春新書 819円
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