≪文字遊戯≫世界のすべてが漢字で構成されたゲームの衝撃 Nintendo Switch向けに配信された独特のシステムとは?

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

ただし、『文字遊戯』はそれら以上に漢字および文字を使うことを深掘りした作品といえる。文字を消す、動かすといったパズルの仕組みにしているうえ、漢字を分離・合体するギミックもあるのだから。

漢字を部首ごとに分けてから合体させるといったパズルもあり、ビデオゲームにおいてはかなり珍しいギミックといえる。もっとも、漢字の分解・合体は難しくなりやすいようで、ほどほどの内容で抑えてはあるのだが。

気になる部分はあれど、類を見ないゲームである

ゲーム画面
メデューサに追われる場面。蛇の漢字の集合体が我に襲いかかってくるが、かなり想像力がないと恐ろしいシーンには見えづらいだろう(画像:任天堂公式サイトより)

昨今はインディーゲーム、つまり独立した個人や小規模チームが制作するゲームが注目を集めている。大企業が出すようなゲームにはない、アイデアで勝負するようなこれまでにない作品が登場しうるからだ。

『文字遊戯』はまさしく特定の文化圏向けのゲームであり、驚きを呼ぶのは間違いない。前述のように中国語と日本語では漢字の見た目も意味も異なるので、ローカライズ版はまた新しいバージョンともいえそうだ。

ただし、気になる部分もある。昨今のビデオゲームはたくさんの作品が出ることから、グラフィックを非常に重視する傾向にある。見た目のフックがなければ人は惹きつけられず、あっという間に埋もれてしまうからだ。

次ページはこちら
関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事