ホイールは、プレミアムがシルバー、Xブレークがブラック、スポーツがカッパーと3タイプともに違うし、Xブレークはライトグリーンをグリルに入れ、スポーツは前後バンパーやサイドシルにカッパーを配している。

アウトドアツールを思わせる色使いだが、実車を見ると派手すぎず、絶妙なコーディネートだった。スバルのエンジニアやデザイナーには、アウトドアを楽しむ人が多いそうで、自分たちの趣味の中でセンスが磨かれているのかもしれない。
受け継がれるスバルの美点
インテリアはレヴォーグなどと共通の縦長ディスプレイが据えられ、メーターがフルデジタルになったことが目立つが、エクステリア同様、面がシンプルになり、水平基調になったことにも気づく。

それでいて、エアコンルーバーなどにはヘキサゴンを織り込んでいるので、SUVらしさも伝わってくる。色使いが落ち着いたためもあり、上質になった印象だ。
新型は価格も上昇し、エントリーグレードでも400万円を超えてしまったが、インテリアのクオリティを見れば「高い」という印象は薄れるはずだ。
フロントシートにも秘密がある。後席乗員とのコミュニケーションを考えて、シートバックを左右対称とせず、中央側がなで肩になっているのだ。とはいえ、座ってみたときの違和感はない。ファミリーユースを考えた作りだ。


歴代スバルの美点である視界の良さも、新型フォレスターは受け継いでいる。上下に薄い水平対向エンジンのおかげで、インパネの高さが抑えられているし、サイドウインドウ下端がほぼ水平なので、車両感覚がつかみやすい。
インテリアコーディネートは、エクステリアで紹介した3つのラインによって、色だけでなく素材も変えていて、それぞれのキャラクターが車内にいても理解できる。

メカニズムでは、「クロストレック」に続いてストロングハイブリッドを導入したことがトピックだが、個人的には伝統のターボエンジンを残してくれたことが嬉しい。
ターボエンジン車は車両重量が100kgほど軽いこともあり、ドライビングの楽しさでは確実に上回る。でも、環境のことを考えると、新しいデザインと伝統のターボエンジンの組み合わせは、今しか味わえないかもしれない。

数あるライバルの中でも独自のキャラクターの持ち主であり、スポーツ以外のグレードでもターボを選べればありがたい。
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